えー、皆さん。
今日が何の日かご存じでしょうか。
はい、ご存じですね。
今日はホノちゃんの誕生日です!!
はい! 拍手!!
わー、おめでとうございます~。
……(ぱちぱち)
ふふ、ありがと。
なんだか誕生日って久しぶりだわ。
ホノちゃんは死んでから結構経ってそうだもんね。
私に乗り移ってみんなを追い出そうとしてた時が懐かしいですね。
本当にね。
……もうそれはいいでしょ。
良くないよ。
僕達の思い出の一つなんだから!!
……(かりかり)
【仄は私より先に身体をもらってずるかった】
え?
ああ、ホノちゃんの一連の事件があったとき、もうユキちゃんはこの屋敷に住んでたんだよね。
カガちゃんと大ちゃんがもう身体を持ってたし、次に身体を作るねって約束もしてたよ。
……で、角田さんはホノちゃんの身体を作ったんですよね。
仕方ないじゃん。
だって一大事だったんだよ。
……ということは、順序が逆だったら、もしかしたら私がユキの身体だったかもしれないってこと?
……!!
うーん……結局は魂に引っ張られちゃうから今のユキちゃんの見た目ではなかったかもしれないけど……そういうことになるね。
……私、もっと背が高かったかもしれないの……?
あれ、ユキちゃんはそこは気にしてないのかと思った。
「もしかしたら」って考えると急に惜しくなるものですよ。
え、ホノちゃん的にはどう?
ユキちゃんみたいな感じが良かった?
何言ってるの。
私がユキみたいだったら、私がユキを可愛がれないじゃない。
ああ良かった。
ホノちゃんはご満悦だった。
…………。
あー、ユキちゃんが怒っちゃいましたよ。
え、なに?
かがむの?
……(なでなで)
ほら、ユキちゃんも「私だって仄を可愛がれる」って言ってるよ。
あら、ありがとう、ユキ。
もっと可愛がってくれてもいいのよ?
……!!
ああ、あっちに行っちゃいました。
ホノちゃん、まだまだだね。
これからも精進して、屋敷の娘たちを可愛がるよ!!
誕生日おめでとう!!
以上。