あれ、大ちゃん、角田さん何してるんですか?
ああカガ。
角田に爪を切ってもらってるんだ。
ちょ、大ちゃん動かないで。
…………。
どうして大ちゃん、私に言ってくれないんですか!!
ああもう、カガちゃんがこうなっちゃうからこれまで隠れて切ってたのに。
まあまあ、落ち着くんだカガ。
あんまり刺激するとあたしの手がいたいいたいなんだ。
そ、そうだよカガちゃん。
もうすぐ終わるから。
もう! 私に隠れて二人で切りあってたなんて!!
いや、切りあってはないよ。
僕は自分で切れるし。
大ちゃんもカガちゃんに頼めばいいのに。
…………。
そうですよ!!
私が大ちゃんのおてての平和を守ります!!
…………。
……怖いからやだ!
ガーン。
いや、カガちゃんは大ちゃんよりも人間になったのが早いし、カガちゃんは自分で切ってるよね?
はい!!
言ってもらえれば角田さんのも切りますよ!!
うーん……人に爪切ってもらうのは怖いから、僕はいいかなぁ……。
ガーン。
角田さんまで!!
どうして角田さんは良くて私はダメなんですか!!
えー……。
角田は爪を切るのが上手いからな!
いや、そんなことないよ。
めっちゃ震えながら切ってるし。
以上。