海に行きたいかもしれない

 

 

 

ねぇカガちゃん、海行きたくない?

 

 

あれ、少し遅いんじゃないですかね。
お盆明けからクラゲがたくさん出ると言いますし、泳げないんじゃ……。

 

 

泳ぐんじゃなくて、眺めに行くんだよ。

 

ほら、カガちゃん考えてみなよ。

僕たちは水着になれるかい?

 

 

…………。

 

 

……ら、来年こそは。

 

というか、カガちゃんは一回プールに行ったのか。

じゃあ水着にもなってると思うけど。

 

 

なんでしょうね。
プールは割と抵抗がなかったんですけど、海はなんだか外って感じがしますし……。

 

 

ああ、ダイエットが失敗したから無理と。

 

 

もう! 角田さんだってそうじゃないですか!

 

 

そうなんだよ。

 

 

まぁまぁ、話を戻すけどさ。

眺めたいよね、海。

 

 

そうですねぇ……。
素敵ですけど、なにをしましょうか。

 

 

あれやろうよ。

 

波打ち際で足をちょっと浸けて「冷たいね~」って言ってるうちに、想定以上に高い波が来て太ももくらい濡れるやつ!!

 

そんでなんとなくもんにょりするの。

 

 

そ、それは自分からやることなんでしょうか……?

 

 

でも、せっかく行くからにはなにかをしたいですね。
海を見ることを目的にするのではなく、海が見える場所で何かをしに行くのがちょうどいいんじゃないですか?

 

 

 

あー、なるほどね。

 

 

海の家でかき氷とか食べようかな。

外が快晴だから、海の家の日影が妙に暗く見えて、アマちゃん達の影越しに入道雲がある……みたいないい景色が浮かぶよ。

 

 

あ、でも海の家で働いてるのは凄く陽キャの人たちだから、メメちゃんたちがナンパされたりするんだ!!

 

許さん!!

 

 

か、角田さん落ち着いてください。
それは角田さんの偏見ですよ、きっと。
そんな人はいませんよ。

 

 

あ、そうだわ。

いつか行った海の家も気のいい兄ちゃんたちだったなぁ。

 

海の家の人、失礼しました。

 

 

でも、カガちゃんたちをナンパするのはやめてください。

 

 

大丈夫です!!
角田さんが守ってくれます!!

 

 

僕はメメちゃんになんとかしてもらうよう頼みます。

 

以上。