というわけで、今回はこちらのボードゲーム「潤卍」をアマちゃんと遊んでみたいと思います、角田です。
太鼓? か何かの音がうるさくて声が聞こえません、アマちゃんです。
このボードゲーム凄いよね。
見た目はすごろくみないなレトロな感じなのに、明らかに「Comic Sonic」の冒頭のドラムの音が鳴ってるもん。
私達二人しかいませんけど。
まぁ、二人以上で遊べそうな感じだから、二人もいれば十分でしょ。
見た感じすごろくっぽいから簡単に遊べると思うよ。
なんだか情報が曖昧ですね。
ってのも、さっき海で拾ってきたから詳細な内容は知らないんだよね。
二つのサイコロを転がしてゴールを目指す感じで、ぞろ目が出たらもう一回振れる。
進むマスには何も書かれてないけど、真ん中にある丸いディスプレイに何か表示されるみたい。
僕が知ってるのはそれくらいかな。
まぁ、さっそく始めてみよう。
なんだかすごく嫌な予感がしますが、気のせいだということにしておきます。
じゃあコマをスタートに二つ配置して……。
アマちゃん、先にサイコロ振ってもいいよ。
私、こういうゲームは結構強いんですよ。
それっ。
お、5と2が出たから合計7か。
……おお、すごい。コマが勝手に7マス進んでくれてるよ。
どういう仕組みになってるの?
ディスプレイに文字が浮かびあがってきましたね。
なになに……?
「君は覚えているか? サソリと恐竜、カメレオンを引き連れたあの日々を。そう、カメレオンとは私のことだ」
なんなんですか? これ。
さあ? 1マスごとに詩でもセットされてる感じなのかな?
……あれ、アマちゃんの隣にカメレオンいない?
あら、本当ですね。こんにちは、カメレオンさん。
どこから迷い込んできたんでしょうか。
はい、次は角田さんの番ですよ。
え、カメレオンはそのままにしておくの?
まぁいいや。じゃあ振るよ。
それっ。
……2と3で合計5か。
文字も浮かんできたね。なになに……?
「この目が出たらジャングルだ。5か8出るまでジャングルだ」
え?
あれ? 角田さん、なんだか突風に吹かれてます?
うん、なんだろ。
何かに吸い込まれる感じがしてる。
え、ちょっとこれ強。
アマちゃん! 助けて!
僕ディスプレイに吸い込まれてる!!
あわわ……私は一体どうしたら……。
ああ……そうこうしている間に角田さんが完全に吸い込まれてしまいました……。
え、これはドッキリですよね?
「知人がゲームに吸い込まれたらどんな反応をするかドッキリ」ですよね?
でも万が一、ドッキリじゃなかったらどうしましょう……。
……ん……?
「この目が出たらジャングルだ。5か8出るまでジャングルだ」
……角田さんを取り戻すには次に5か8の目を出すしかない……。
……でも、出なかったら?
考えていても始まりません。
見ててください、カメレオンさん。私が角田さんを取り戻します。
えいっ。
1 6
……7……。
角田さん……一体私はどうすれば……。
なになに……。
「夏にうるさくなるあいつ。外に出るまで7年、死ぬのは一瞬」
……まさか。
ジジジジジジジジジジジジジッッ!!!!!
セミです!!!!
最悪です!!!!!
逃げ出したアマちゃん、ゲームに吸い込まれた角田。
二人の運命や如何に。
続く。