フルーツをむさぼる角田

 

 

 

あれ、角田さん。
また今日もフルーツ食べてるんですか?

 

 

あれ、アマちゃん。

 

うん。

グレープフルーツ。

 

アマちゃんも食べる?

 

 

…………。

 

 

わ、私はいいですかね……。

 

 

あ、そう?

 

美味しいのに。

 

 

……角田さん、そんなに口をベタベタにしてむさぼるように食べてるのを一緒に食べたいと思いませんよ。
包丁とか使わなかったんですか?

 

 

僕さ、グレープフルーツをみかんみたいに剥いて、ひと房をまるまる頬張るのが好きなんだよね。

だから流しで食べてるんだよ。

 

テーブルだと汚れるから。

 

 

あーあー、シャツが白いのにピンクの果汁が飛んでますよ。

 

 

ちなみに言うと、素手で長時間剥き続けたから手もなんだかピリピリするよ。

絶対荒れるね。

 

 

なにしてるんですか。
そんなになってまで食べたいんですか?

 

 

アマちゃんも食べてみなって。

 

ほら、一個むいてあげたから。

 

 

……はい。
(ぱく)

 

 

……どう?

 

 

ま、まぁ確かに口いっぱいに頬張れるのはいいかもですね。
でも……やっぱり角田さん、鏡見た方がいいですよ。
これに見合う見た目してないですもん。

 

 

え、僕そんなにベタベタのネチョネチョになってる!?

 

 

以上。