2匹の蛇

 

あれ、カガちゃん、大ちゃんどうしたの。

 

角田さん……寒いです……。

 

お、角田か。
この家寒いぞ!!

 

大ちゃんは変わらず元気なんだね。

二人で寄り添って暖を取ってたんだね。

 

角田さん……どうして今日はそんなに寒いんですか……?

 

最近また寒くなってきたね。

三寒四温とは言うけど、寒の部分は僕もちょっと嫌だな。

 

でも、大ちゃんとかは野生で生きてきたわけだし、ちょっとは大丈夫なのかな?

 

あー……。
私はもともと暖かいところに住んでたからな……。

 

大ちゃん目が死んでるよ。

 

二人ともそんなに寒い?

 

暖房もついてるし……。

ストーブもつけようか。

 

できれば炬燵も出してほしいです。

 

出してって、持ってないよ。炬燵。

 

ほら、カガちゃんの好きな石油ストーブだよ。

 

わあい。
角田さん、これでお餅を焼きましょう!

 

ないって。

カガちゃんが正月に食べちゃったじゃん。

 

あったかいな!
なんか変なにおいもする!

 

石油ストーブの独特な香りいいよね。

 

ほら二人とも、あんまり近づきすぎると焼き蛇になるよ。

 

寒いくらいなら焼かれた方がいいな!!

 

そんなにつらいんだ……。

 

でもなんか本当に寒いね。

心なしか冷気がどこかから流れてるような気がする。

 

角田さん、断熱テープ買いましょうよ。

 

え、そんな隙間あったかな……?

 

ん?

なんか窓開いてない?

 

えっ?

 

あー、アマちゃんが換気でもしてたのかな。

コンビニに行くついでに換気しとこって感じだろうね。

 

……………。

 

大ちゃん、殺意の目はやめてね。

 

以上。