秘境のゴミ屋敷神話

 

 

 

ねぇ大ちゃん、神話って知ってる?

 

 

ああ、知ってるんだ。
神様のやつだ。

 

 

うーん……そう。

正解。

 

 

あたしは賢いから分かるんだ。
今日はこの屋敷の神話を作るんだろう?

 

 

お、流石大ちゃん。

話が早い。

 

 

そう、今日はサクッとこの屋敷の神話を作って、なんか、こう、この屋敷の雰囲気を出すよ。

 

 

ふわふわしてるな!!

 

 

えっと、神話だし、最初の登場人物は神様だよね。

 

 

遥か昔、一人の神様が寂しくて、幸福を与える座敷童を作ったよ。

 

その座敷童と神様はそこそこ仲良くやってたんだけど、神様が調子に乗って、もう一人作ったら、昔作りかけだった悪魔になっちゃったよ。

 

でも、3人は別にケンカするでもなく、仲良く暮らせてたよ。

 

 

そのうち、神様はこの3人のバランスが闇に偏ってることを思って、天使も作ったよ。

 

天使はちょっと悪魔を怖がってたけど、それでも4人、仲良く過ごせた。

 

 

ある日、天使の友達の命が危なくなったから、神様は新しい身体を作って、天使の仲間にしたよ。

 

今度は光に寄ってきちゃったと思った神様は近くにいた寂しがりの幽霊を捕まえて仲間にしたよ。

 

 

あと、ついでに小動物がほしかった神様は天使の友達を囲い込んだよ。

 

 

こんな感じ?

 

 

……神話というか、これまでのあたしたちを平たんに言っただけなんだ。

 

あと、みんなずっと仲良くしてるから、話としてはつまらないな。

 

 

厳しい!!

 

 

以上。