アマちゃんが物を借りに来るだけ

 

角田さん、爪切り貸してくれませんか?

 

爪切り? いいよ。

ほれ。

 

ありがとうございます。
ちょっとお借りしますね。

 

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角田さん、ヘアピン持ってませんか?
メメちゃんのヘアアレンジをしてるんですが。

 

普通男の僕に借りに来るかね。

 

……まぁ、一時期髪が長かった時のがあるにはあるけど。

 

これでいいの?

 

ありがとうございます。
また返しますね。

 

あ、別に返さなくてもいいよ。

 

 

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角田さん、ライター持ってます?

 

あー、どこにしまってたかな。

 

……あったあった。

 

ほい。

何に使うの?

 

アロマキャンドルを焚こうと思いまして。

 

へー、オシャレじゃん。

でも、屋敷を燃やさないように気を付けてね。

 

りょ! です!

 

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角田さん、マスキングテープあります?

 

あったかなぁ?

 

ちょっと待ってね。

 

流石の角田さんもこれは持ってませんか。

 

流石のってなによ。

ドラえもんみたいに言わないで。

 

……あ、あったわ。

夏目友人帳のだけど、べつにいい?

 

大丈夫です!!
流石ですね!!

 

 

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あの、角田さん、お金を貸してください。

 

貸さないよ。

 

なに、メメちゃん。

藪から棒に。

 

え、アマちゃん先輩が「角田さんはなんでも持ってるからなんでも貸してくれる」って。

 

それでお金を借りに来るのすごいな。

でも、ごめんねメメちゃん。

僕もお金だけは持ってないんだ……。

 

(´・ω・`)

 

以上。