どうも、ホラー愛好家の角田です。
世界で一番嫌いなものがホラーです、アマちゃんです。
というわけで今回紹介するのはこちら、「不安の種」です。
ちょっと待ってください!
表紙が既にトラウマになりそうです!!
こちらはかの有名なオチョナンさんです。
中々インパクトのあるご尊顔ですね。
このオチョナンさんが襲ってくるお話なんです?
だとしたらもうここで終わってほしいのですが。
オチョナンさんはこの漫画の中では特に人を襲ってる描写はないよ。
それに、この漫画はオムニバス形式で、オチョナンさんの話もその一部に過ぎないんだ。
しかも、各々の話でも人を襲ってたりする描写はほんの一部しかないし、読んでる間は全く怖くないって話も多いよ。
へ……?
でもタイトルには今までで一番怖かったホラー漫画って……。
うん。そこに変わりはないよ。
話はちょっと逸れるけど、ホラーで恐怖を感じる瞬間って2つあると思うんだ。
それは話を読んでる時と、その話と似たような場所、状況でその話を思い出した時。
基本ホラーってのは前者に重きを置いて後者はおまけみたいなものなんだけど、この「不安の種」は後者に重点を置いてるんだよね。
だから、読んでる時の怖さの方がおまけみたいなものかな。
なんだか分かってきましたよ。
「不安の種」ってタイトルはそういうことでしたか。
要は日常に近い形式の話をたくさん書くことで、状況にあった話を想起する確率を上げてるんですね。
そういうこと。
それに、ちょっと言ったかもしれないけど、怪奇現象とか化け物が出てきても別段なにかをするわけじゃないんだ。
例えば……
日も登っていない早朝に家の近くで赤ちゃんの泣き声が聞こえたと思って音のする場所に行ったら、ブロック塀の数十センチの隙間に髪の長い女性が挟まっててその声を上げていた。
って話とかね。
不気味な何かを目撃してしまったみたいな、こう言っちゃなんだけど地味な話が多いんだ。
ただ、この地味さが嫌に現実味を帯びてて、これくらいのことなら実際に起こるんじゃないかって不安を増長させるんだよ。
それはなかなか計算された趣向ですね。
確かに、これで早朝にジョギングをしていたら嫌でもこの話を思い出すでしょうし、夜泣きの赤ちゃんの声が偶然耳に入ったら恐怖におののくことになりそうです。
それに、この地味さのせいで話を読み過ぎちゃうんだよね。
トラウマの過剰摂取っていうか。
そのおかげで読んだ直後は日常的に、特に夜は震えていることが多かったよ。
読み終わった後の恐怖に全振りしてるから、本当に夜トイレに行くのがめちゃくちゃ怖かった。
瞬間的な恐怖じゃなくて、慢性的な病気みたいに自身に付きまとってくる恐怖だから、タイトルみたいな一番怖かったのは? って質問には間違いなくこの漫画って答えるよ。
なるほど、よくわかりました。
つまり私はこの漫画だけを避けて生きていけばいいんですね?
アマちゃんへのクリスマスプレゼントがたった今決定しました。
以上。