空白期間は僕の人生に必要だったのか

 

思えばこの4か月は長かったと思います。

どうも、角田です。

 

そう? 
私は結構あっという間だったけど。
仄よ。

 

お、ホノちゃん。

ちょうどよかった。

 

ホノちゃんって死んでから幽霊として結構な年数この屋敷にいたじゃん。

 

そうね。
私もどれくらいか分からないくらいよ。

 

今、新しい身体を持って生活していることを考えると、幽霊だった時は生と生の間の空白期間って言えるよね。

 

ニートだったみたいに言うのはやめてくれるかしら。

 

ホノちゃんにとって、その空白期間ってどんな意味を持ってる?

 

え、幽霊だった時の意味……?

 

そうねぇ……。
割と気楽になれたかしら。
幽霊だったからもうこれ以上死ぬ心配はなかったし。

 

おー、いい答え。

 

なに? 
この面接みたいなのは。

 

いや、僕も仕事と仕事の間の空白期間が4か月くらいあるんだけどさ。

人生初の空白期間で、結果的に良くも悪くもなかったんだよね。

 

あー、何か分かる気がするわ。
そうなのよね。
自分の状態は変わるけど、別にそれ以外の何かが変わるわけでもなくて、普通に時は流れていく感じかしら。

 

そうそう。

僕にとっては特別幸福にも、不幸にもならない0の期間だったかな。

 

ただ、これって仕事が見つかった今の僕だから言えることで、そりゃやめた直後は楽しかったし、終わり際は不安もあった。

人生を折れ線グラフにして細かく見るとその期間の上下もあるけど、長い目で見たら平行線なんだよね。

まぁ、僕の空白期間が短かったってのはあるけど。

 

それで、それがなに?

 

考えたいのはさ。

この期間が僕にとって必要だったかってこと。

 

別に平行線だったならなくてもいいんじゃない?

 

……どうかしら?
もう終わったことは仕方ないし、それを考える方が無駄なんじゃないの?

 

いや、やっぱり自分の人生ってできる限り全部肯定したいじゃん。

一般的に空白期間が良い悪いの話じゃなくてさ。

 

今解消しておかないと、今後「あれって必要だったか……?」ってふと疑問に思うだろうし。

 

まぁ、すぐ思いつくのなら「その期間を踏まえたうえで今の自分がいる」ってことね。
仕事をやめたからこそ実感したこともあるんじゃない?
私の「気楽になった」みたいな。

あー……確かに。

僕は辛いことから逃げて辞めたわけだけど、空白期間は空白期間でまた新しい辛いことがあったし、何かを求めて作るものじゃないなって思ったよ。

結局、自分は変わらないし。

 

それを知ったから、次は別に辞めないかもな。

 

ただ、気楽なのはあるね。

自分の人生以外の責任が限りなく薄くなってたから。

 

そうなのよね。
誰にも邪魔されず時間があるって最初はすごくうれしいのよ。

 

でも、ふと今後ずっとこのままだと考えると、途方もない不安が襲ってくるよね。

僕は就職で回避できたけど、ホノちゃんは大変だったんじゃない?

 

うーん……そうねぇ……。
私は早い段階で諦めてたし、そんなに悩んではいなかったかしら。

 

そんなこと言って。

めちゃくちゃ寂しがってたくせに。

 

う、うるさいわね。

 

まぁ、「空白期間は僕にとっては何もない」ってことが知れた分、プラスになってるかな。

 

そうね。
必要か否かじゃなくて、知見として得た分ラッキーだった、くらいに思っておけば?

 

そうします。

 

以上。