角田さん大変です!
寒波にやられてユキちゃんが凍っちゃいました!
……………。
お、こりゃ大変ですね。
言ってる場合?
めちゃくちゃな状況だよ。
早く病院に連れて行かないと!!
まぁまぁ、角田さん落ち着いてください。
ここは秘境のゴミ屋敷ですよ?
危険なわけないじゃないですか。
いやまぁそれもそうなんだけど……。
早くなんとかしてあげてください!
ユキちゃんが可哀想です!!
…………。
そうだね。
いやぁ、メメちゃんがいて助かったよ。
???
ほら、黒魔術で炎とか起こせるでしょ。
それで氷を溶かしちゃってよ。
ほ、炎ですか?
できますけど……。
解凍するときに急に温度を上げたりすると、鮮度が落ちる危険があるんですよね。
なんの話だよ。
馬刺しの話です。
ユキちゃんは馬刺しじゃないんだから。
……ん? なに、カガちゃん。
角田さん……ユキちゃんの鮮度が落ちるのは……きっと困ります。
あーもーほらメメちゃんが変なこと言うから。
カガちゃんがよく分からないまま不安になっちゃったじゃん。
でも、ユキちゃんの気持ちになってくださいよ。
自分が解凍されて、なんか変な匂いとかしたら嫌じゃないですか。
……………。
嫌だけどしないの。
生きてるから。
えー……カガちゃんが反対ならどうするの……?
そうですねぇ……。
鮮度が落ちないのはやっぱり流水解凍でしょうか……。
せ、鮮度が落ちないんですか!?
じゃあ、そうしましょう!
(10時間かけてじっくり解凍しました)
以上。