角田さん……少し相談があるのですが……。
お、カガちゃんどうしたの。
私、ホノちゃんに嫌われちゃってるかもしれないんです……。
……このパターンは多分勘違いだけど、一応聞こうかな。
どうしてそう思ったの?
実はさっきこんな場面を見ちゃいまして……。
雨海。
今週は私が洗濯当番って聞いたけど、何か気を付けることはある?
ああ、特にはありませんが……お洗濯ならカガちゃんに聞くと良いですよ。
そう。
……………。
いいわ。
ありがとう。
(その後、ホノちゃんが私に聞きに来ることはありませんでした……)
ってことがあったんですよ!
ホノちゃんは私が嫌いなんです!!
あーあー、またそんな癇癪起こしちゃって。
別に明言してたわけじゃないんでしょ?
でも、あの間は「あー……あの子苦手なのよねぇ……」って思ってたに違いありません!
……なんか既視感があると思ったら、カガちゃんがこの屋敷に来た時にメメちゃんが同じ感じになってたよ。
え?
カガちゃんってメメちゃんを怖がってたじゃん。
でも、それってメメちゃん自体を怖がってたわけじゃなかったでしょ?
それはそうですけど……。
いやね、なんか同じ匂いを感じるんだよね。
カガちゃんがメメちゃんの死を恐れる感じに似てるというか……。
前と逆なのかな。
今回は幽霊が神聖なカガちゃんをちょっと苦手と思ってるっていう感じ?
そんな……私が神聖だなんて……。
正解よ。
あれ、ホノちゃん!?
なんでここに?
あんな大きな声で私の話をされたら気になるじゃない。
全部聞かれちゃってたんです!
まぁまぁ。
ちょうどいいじゃない。
ホノちゃんは別にカガちゃんが嫌いなわけじゃないんだよね?
そりゃそうよ。
というより、まだ嫌いになるほど皆のことを知らないわ。
じゃあどうしてお洗濯のことを私に聞いてくれないんですか!!
洗剤とか桶とかを準備して待ってたのに!!
あ、そうなんだ……。
準備しながら、ホノちゃんが来るのをワクワクして待ってるカガちゃん想像したら泣けてきた……。
賀々巳が聞いてるなんて知らなかったし……。
それに、あんた眩しいのよね……。
眩しい?
白いから?
角田さん!
黒染めを買ってきてください!
服はメメちゃん先輩に借ります!
落ち着きなよ。
それで、眩しいって?
賀々巳は親切にいろいろ教えてくれるし、すごく気にしてくれるから感謝してるわ。
でも、親切にされる度に賀々巳が光るのよ。
それが眩しくて。
え……。
角田さん、私光ってますか?
んにゃ。
あれじゃない?
親切にしたときにカガちゃんの聖者のオーラが強まるみたいな。
そのイメージが近いわ。
あっ。
じゃあ、この前屋敷を案内していて急に立ち止まったのって……。
賀々巳が眩しくて前が見えなかったのよ。
カガちゃん、スタングレネードみたいだね。
私そんなの嫌です!
私だって賀々巳に聞きたいけど、眩しいからどうしようもないのよ。
角田さん、どうしましょう。
こんな時のためのメメちゃんでしょ。
黒魔術でなんとかしてもらおう。
そうですね!
メメちゃん先輩なら一発です!
本当にどうなってるのよこの屋敷は……。
(メメちゃんに、ホノちゃんが眩しくないようにしてもらいました)
以上。