喋るも喋らないも……

 

体格が良くなったと言われました。

どうも、角田です。

 

……(カリカリ)

 

【気を遣われてるだけなんじゃない?
ユキです。】

 

そのプラカードいいね。

ユキちゃんと意思疎通できるし、ユキちゃんは声を出さずに済む。

 

 

……(カリカリ)

 

 

【でも、ちょっとめんどくさい】

 

あー、書く手間はあるよね。

テンポって点でも普通に喋るよりは悪くなるし……。

 

あ、あと長文だと書くのも読むのも大変だね。

ユキちゃんがどのくらい字を知ってるかにもよるし。

 

 

………(カリカリ)

 

 

【憂鬱】

 

 

え……?

なに……?

 

 

……ああ、漢字は知ってるよってことか。

すごいね。

僕調べなきゃ書けないよ、憂鬱。

 

とても10歳の語彙とは思えないね。

 

 

……(カリカリ)

 

 

【そういえば、この前初めて授業で怒られた】

 

 

え、急だね。

どうしたの。

ユキちゃん大人しいから、滅多なことじゃ怒られなさそうなのに。

 

 

……(カリカリ)

 

【友達と話すために字を書いてたら怒られた】

 

あー……授業中の手紙だと思われたのかな。

あるあるだからね。

 

 

……(カリカリ)

 

【これに書いてたら怒られた】

 

 

え!?

授業中にこのでっかいプラカード書いてたの!?

 

そりゃ怒られ……いや、それを怒れた先生もすごいな。

僕だったら大胆すぎてちょっと笑っちゃうもん。

 

以上。