ちび助二人

 

秘境のゴミ屋敷ちっちゃいものクラブ集まれー。

 

……登場するのが嫌になったぞ。

 

仕方ないですよ。
大ちゃんはこの屋敷で一番小さいんですから。

 

それで?
今日はどうしたんです?

 

いや……特に決めてないけど。

そろそろちっちゃい二人の出番かなと思って。

 

いや、でしたらもう終わりですよ。
あと何するんですか。

 

あたしたちにしかできないことをしたらいいんじゃないか?

 

お、大ちゃん立ち直りが早いねぇ。

 

こういう今のことを悩んでても仕方ないんだ。
あたしはいつかビッグになる、それでいいんだ。

 

角田さんより全然大人ですね。

 

うるさいよ。

 

ちっちゃい子にしかできないこと……。

あ、たかいたかいとか?

 

まぁ、そうなりますよね。
でも、やられる側としてはもう楽しめる年齢ではないんですよ。

 

確かに、小学校高学年と中二じゃね……。

 

それに、ちっちゃいとは言ってもあたしたち結構重いぞ?
角田が持ち上げられないんじゃないか?

 

ふっふっふ、大ちゃん。

僕を見くびりすぎだよ。

 

前職で金属の運搬も経験した僕は結構パワータイプだよ?

 

ああ、そういえばそうでしたね。

 

最大60キロまでなら運べるよ。

しかも肩より高い位置で。

 

ものすごい顔になるけど。

 

いや、必死な顔で持ち上げられたら乙女の心が壊れそうです。
「あ、私重いんだな」って思いますよ。

 

あたしも角田くらいなら持ち上げられるぞ!!

 

僕70kgくらいあるけど……本当?

 

そのくらいわけないんだ。
ほら。

 

あっ!

大ちゃんが小さくてちょっとしか持ち上がらないけど、確かに足が浮いてる!

すごい!!

 

どんなもんだ。

 

へぇー。
こうして見ると結構簡単そうですね。
大ちゃん、私にもやらせてください。

 

んあ。
いいぞ。

 

アマちゃん……やめといたほうがいいよ……。

 

なに、ちょっとだけですよ。
もう貧弱なんて言わせませんから。

 

ふんっ!

 

(ゴキッ)

 

あっ!!

 

……雨海からすごい音がしたな……。

 

こ、腰が……。
角田さん、し、湿布を……。

 

……言わんこっちゃない。

 

以上。