……ん?
なー、角田!
冷蔵庫の中の牛乳をとってくれ!
ああ、大ちゃん背が低いからね。
ごめんね、不便をかけて。
はい、どうぞ。
ありがとな!!
あんなに急いで牛乳運んで……何してんのかね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(キョロキョロ)
なー、角田。
ん? どうしたの大ちゃん。
お菓子何かないか?
お菓子か。
あ、確かそこの戸棚にチョコパイがあったような。
お、本当だ!
ありがとう角田!!
どういたしまして。
……って、ちょっと待ってそれ持ってくの?
ここで一緒に食べようよ。
また今度な!!
また今度って……。
カガちゃんと一緒に食べるのかね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
なぁ、角田。
なにか食べ物はないか?
え。
今日はどうしたの?
お腹空いてるの?
いや、そういうわけじゃないんだけど……。
もうすぐ晩御飯だから、今食べちゃうとお腹いっぱいで食べられなくなっちゃうよ。
今日はカガちゃんが作ってくれるのに。
そっか……わかった……。
……大ちゃん、何してるのかな。
ちょっとついて行ってみよう。
……あれ、メメちゃんの部屋に入っていった。
……なにしてんのかな。
(コンコン)
メメちゃん、いる?
メメさん、ごめんなさい。
もうすぐ晩御飯だからもう少し我慢してください……。
……っ!!
メメちゃん! 大ちゃんになにさせてんの!!
あ、角田さん。
ちょうどよかったです。
大ちゃんを止めてほしかったんですよ。
え?
今日は大ちゃんと遊んでたんですけど、大ちゃんが張り切りすぎちゃって。
どういうこと?
メメさんがお腹を空かせてるのに、あたしは食べ物も用意できないんだ……。
どういう状況?
メメちゃんがお腹空かせてて、キッチンまで取りに行くのが面倒くさいから大ちゃんに取りにいかせてたんじゃないの?
しませんよ! そんなひどいこと!
大ちゃんは私に気を遣ってくれているんです。
咳払いをすれば牛乳、15時になればおやつ、私のお腹が鳴れば食べ物を急いで取りに行ってくれてたんですよ。
私もさすがに止めようとしてたんですけど、大ちゃん初動が速くて……。
なるほど、そういうことね。
メメさんにはいつもお世話になってるからな……。
まぁ、大ちゃん。
やりすぎはかえってメメちゃんにも気を遣わせちゃうよ。
気持ちはすごく嬉しいんですけどね。
でもどうしてメメちゃんにそんなにしてあげようって思うの?
だって……。
メメさんはあたしの憧れだから……。
まっ!
メメちゃん、顔赤いよ。
まぁ、気持ちはわかるけどね。
ただ、次からはメメちゃんにも聞きなよ。
メメちゃんも大ちゃんの気持ちは汲み取ってくれるけど、おせっかいになっちゃしょうがないからね。
分かった!
以上。