(コン、コン)
(ガチャ)
……角田さん、すみません……。
Zzz……。
角田さん……。
(ユサユサ)
……ん?
カガちゃん、どうしたの?
起こしちゃってごめんなさい。
実は怖い夢を見てしまいまして……。
ああ、寝れないのね。
じゃあ、ちょっと待っててね……。
え、角田さん、どこに行くんですか?
リビングだよ。
え?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
というわけで、カガちゃんが眠れないみたいなので、みんなで解決策を考えたいと思います。
事情が事情なので仕方ないですね。
ただ、角田さんに叩き起こされたことに立腹しています。
死ぬほど眠いです……。
皆さん、ごめんなさい。
どうかお力添えをお願いします。
まぁ、パッと解決してしまえば問題ないですよ。
それで、カガちゃんはどんな夢を見たんですか?
深海で巨大なクジラに呑み込まれる夢です……。
突然大きな鳴き声が聞こえて、視界にクジラの口がいっぱいに広がるんです。
あー、それ僕もダメな夢だ。
みんな、何か策はない?
まずは温かい飲み物でも飲んで落ち着きましょう。
私、ちょっと淹れてきますね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
どうです?
カガちゃん、落ち着きました?
はい、結構落ち着いてきました。
ただ……。
やっぱり目をつむるとあの怖い感じを思い出してしまいます。
そうだよね……。
深海って暗いし、想起しやすいのかも。
カガちゃんが目をつむっても怖くないようにするには……。
あ、カガちゃん。
今日は私と一緒に寝ますか?
近くに人がいれば安心感もあるのではないでしょうか。
あ、いいじゃん。
カガちゃん、それでどう?
アマちゃん先輩ごめんなさい。
今日は一緒に寝させてください……。
気にしないでください。
私でよければ力になりますよ。
これで解決しそうですね。
私はもう寝ます。
皆さん、ありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……あ、おはようアマちゃん。
角田さん、おはようございます……。
どうしたの。なんか疲れてるみたいだけど。
あの後カガちゃんはすぐに寝ちゃったんですけど、カガちゃんが私に巻きついてきて寝苦しかったんです。
カガちゃん小さいのに、ものすごく力が強くて……。
あー、そういえばカガちゃんの使ってる抱き枕の綿が妙に寄ってるなとは思ってたんだけど、そういうことか。
それで、カガちゃんは?
今もぐっすり寝てます。
私の代わりに布団に巻き付かせてなんとか脱出してきました……。
……お疲れさん。
もうカガちゃんが悪夢を見ないことを祈るばかりだね。
以上。