皆さん、こんにちは。アマちゃんです。
今日は私の部屋からお送りします。
アマちゃん先輩の部屋に入るのは初めてかもしれません。
どうも、メメです。
アマちゃん先輩の部屋はすごく綺麗ですね!!
まるで使ってないみたいです。
まぁ、私は基本リビングにいますからね。
なんなら使ってないっても過言ではないですよ。
アマちゃん先輩の爽やかな良い匂いもしますし、またたまに来ても良いですか?
是非是非。ただ、その時は私も呼ばないと私はいませんからね。
それで、今日はどうしてアマちゃん先輩の部屋からなんですか?
いや、それがですね……。最近、というか昨日くらいから角田さんの部屋から異臭がするんですよね。
亡くなった人を放置すると異臭がするってよく言いますよね。
なんで今そういうことを言うんですか。
でも、今回はそういう感じじゃないんですよ。
臭いとは違うような……。
ほう。全然気が付きませんでした。
リビングにいても気づくくらいなんですか?
いえ、リビングにいると微かに……って感じですね。
でも、角田さんの部屋の前まで行くと明らかに異臭がします。
あー、ここ数日は角田さんの部屋に行くことが少なかったので分かりませんね。
具体的にどんな匂いなんです?
甘ったるい匂いですね。女の子の匂いといいますか。
角田さんには恋人がいるんでしょう?
ついにこの屋敷に訪れたんじゃないですか?
いや、あれはもっと幼いような、犯罪の匂いなんですよ。
どうしてそんな匂いがわかるのか疑問ですね……。
ちょっと今私も嗅いできます。
また変なことをしてる可能性もあるので、そーっと行ってくださいね。
(ガチャ)
りょ!! です!!
(バタン)
なんだかメメちゃん、信じてないような顔でしたね……。
…………。
………。
……。
…。
(ガチャ!!)
アマちゃん先輩大変です!! 幼女の匂いがしました!!
警察に連絡しましょう!!
でしょう? だから相談してるんですよ。
アマちゃん先輩がどうして角田さんに直接聞かないのかよくわかりました……。
独特の気まずさと角田さんへの底なしの恐怖が想像できるからなんですね……。
そうなんですが、ひとまず角田さんが何をしてるにしろ、私達二人は知っておく必要があると思ったんです。
それに、まだ勘違いの可能性があります。
例えば……角田さんが幼女の香りのアロマを買ったとか……。
まぁ……角田さんがそんな大それたことができるとも思えませんし、勘違いの可能性はあると思います。
ひとまず、角田さんを信じてあと一日待ってみましょう。
それでカミングアウトがあれば良し、なければ部屋に直接伺いましょう。
でも、被害者がいるとしたらそれは悠長なのではないですか?
それでも、私達ができることは信じることだけです。
最悪の場合は角田さんは明後日出かける予定なので、その時に私達二人で救出するんです。
……分かりました。私もなるべくリビングにいて、様子を伺うようにします。
秘境のゴミ屋敷始まって以来の危機かもしれませんが……。乗り越えましょう。
以上です。