地獄の十七丁目:親友と大喧嘩した話

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どうも、兄弟以外との喧嘩というのはこれぐらいしか思いつきません。

温厚な角田です。

 

え、そんなことがありましたか!?
聞いたことありませんよ。

 

アマちゃん、挨拶。

 

あ、どうもアマちゃんです。

 

まぁ、生きていればそんなこともありますよ。
死んだらありませんけどね。
どうも、メメです。

 

なにその登場の仕方。

 

さて、かなり久しぶりになりましたが、地獄巡りのお時間です。

ここでは僕のこれまで体験した地獄のような出来事を紹介します。

 

これまでのものもいくつか載せておきますね。

rightuncle.hatenablog.com

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はい、そんなわけで始めましょう。

 

あ、最初に言っておきますが、これは僕が親友にひどいことをした話です。

でも嫌いにならないでほしいです。

 

それは読んでる人が決めますよ。

 

 

これは僕が高校三年生12月の出来事。

受験ムードでピリついていたのを今でも覚えています。

 

僕の隣の席には親友がいました。

2年間ずっと同じ席で、毎週日曜日はその親友の家に行ってゲームをするのが楽しみでした。

あ、この親友とは「地獄の一丁目」に登場する狂人のことです。

 

今でもたまに会うくらいには仲が続いています。

 

 

僕らには常に乗り越えなければならない壁がありました。

それは英語の授業です。

 

もともと僕の英語は得意ではありませんが、狂人はそれ以上に、いやそれ以下に。

皆さんの想像を絶する程英語が苦手でした。

 

加えて、英語の先生は若い女性だったのですが、これがまたひどいヒステリーを起こす人でした。

同時に僕らの担任だったんですが、あの人の気に障ることはとにかく慎むよう僕らのクラスは結託していました。それくらい激しく怒る人だったんです。

 

さらに、その英語の授業の方式は以下の感じで行われていました。

 

 

生徒が教科書の和訳をする。

先生が解説をする。

 

 

まぁ、至って特筆すべきではないように見えますが、実際はこんな感じになっていました。

 

 

生徒が教科書の和訳をする。

先生が日本語の言い回しや生徒の勘違い、誤訳にキレる。

キレ続ける。

解説中もキレてる。

 

 

僕の記憶では、その先生の気分がいい日以外はいっつもこんな感じで、授業後のクラスのムードは重いような、少しホッとしたような微妙な空気になっていました。

 

そんな授業だったので予習が必須だったんですよ。

授業前に和訳を完璧に終えていないと死にます。

 

この授業も割と地獄でしたね。

よく2年も受け続けたわ。

 

まぁ、それは良いとして。

 

こんな感じだったので、英語の苦手な狂人は苦労していました。

友達が怒られているのも嫌ですし、クラスの空気が重くなるので僕は授業直前までに狂人に授業でやるところを教えていました。

狂人よりは英語ができたので。

 

それでたまに狂人が怒られつつ2年が過ぎようとしていました。

 

そして3年生の12月。

たまたま連日クラス全体が担任に怒られることが多かったので、僕は狂人に「今日はお前はここの和訳になるから」と、教科書で当たる部分を予測し、狂人に叩きこんでいました。

狂人はプレッシャーに激弱なので、あらかじめピンポイントで教えておけば大丈夫だろうと思っていたのです。

 

そして英語の授業が始まりました。

 

連日怒られていることもあり、担任の怒りメーターは最初から高め。

ピリついた空気のまま授業が進行していき、和訳は狂人へ回ってきました。

 

そして、狂人が僕が教えたことと全然違うようで違わないような呪文を唱え始めたら担任の魔人が復活。

僕が見た中では一番怒ってましたね。

 

今思えば、狂人にも同情しますよ。

苦手なことをこんなプレッシャーをかけられながらやらされて、あまつさえ分からないことを分からないとさえ言えないなんて。

 

 

で、今思うと謎なんですけど僕もここでキレました。

確か「お前何やってんの!?」みたいな感じだったと思います。

 

「それだけは絶対にやるなよ」と教えていたら担任の最後のトリガーを引いたことに怒ってたんでしょうかね。

 

狂人は全く反論しませんでした。

その姿勢に僕はさらに怒りを燃やしていたと思います。

 

それをきっかけに、僕と狂人は全く口をきかなくなりました。

お昼も一緒に食べ、ずっと一緒に行動し続けていたのが嘘のように。

 

口をきかない期間が一日、一週間と増えていくうちに僕の中の怒りも落ち着きましたが、だんだんと僕に怒る資格がないことにも気づき出しました。

 

それはそうです。

狂人が和訳を間違え、先生に怒られた。

本来ここに僕が怒る理由はないんです。

 

教えてもらったのに答えられなかったことを謝れない狂人と、見当違いな怒りを向けてしまったことを謝れない僕の関係はそのままに一か月が過ぎようとしていました。

 

 3年生の1月といえば、自由登校になっていって今よりもっと顔を合わせる機会が減るので卒業前に一番話しておかなければならない時期です。

 

そんなときに、僕らは目も合わせないままでした。

 

そして、それくらい経つと担任も心配しだします。

 

はぁ!? ちょっとまってくださいよ!!

 

 アマちゃん、今日は静かに聞いてって言ったじゃん。

 

いやいやいや、当事者であまつさえ担任ともなれば流石にきっかけくらいはわかるものでしょう!

 

 それが分かってなかったみたいなんだよね。

「あんたたち……喧嘩してるんだって?」みたいな感じで呼ばれたときは目ん玉飛び出るかと思ったよ。

 

なんだか頭がくらくらしてきました。

 

そして、自由登校前の最後の日。

この日は三者面談があるため午前中で解散になります。

 

ここで謝らなければ、一生謝れない気がしました。

授業が終わり、僕は隣の席を気にしながら帰りの支度をします。

 

狂人は三者面談の日らしく、席に座って自分の番を待っていました。

 

 僕は意を決し、狂人のところに一か月ぶりに向きなおり、

「狂人、今まで、いろいろとごめん」

と謝りました。

 

狂人は涙目。

そして、震える声で「俺も、ごめん」と言い、流れる涙を拭いていました。

 

「また、これからもよろしく」と言い残して僕は教室を後にしました。

 

まぁ、こんな感じで仲直りをし、次の日曜日からまた狂人の家に行って遊んでいました。

 

うーん……最後は良い話風に言ってますけど……。なんでしょう。このモヤモヤする感じ。

 

 アマちゃんの言いたいことも分かるよ。

これは全部僕が悪い。僕がこんなじゃなかったらこんなことは起こってなかったんだから。

 

でも、角田さんが謝った時に狂人さんが涙目だったのは少し感動ですね。
狂人さんは本当に戻りたくて仕方なかったでしょう。
助けようとしてくれた人を故意ではないとはいえ裏切ったような気分だったでしょうね。

 

僕もそんな狂人を見た時はもらい泣きしそうになったから早く帰ったよ。

よく考えると、そんな仲になったら「もういいや」って思って、謝られたところで「なにを今更」ってなる人もいるだろうね。

 

まぁ、確かにきっかけは何にせよ、お互いが戻りたいまますれ違ってたのは辛かったでしょうね。

 

 雨降って地固まるとは言いますが、これを機に狂人の中がより深まりました。

会った時はこの話が鉄板です。

 

ちなみに、この仲直りを一番喜んでたのは図書室の司書さんなんだけど……。

これはまた別の話ね。

 

なんにせよ、人に怒りをぶつけるのは地獄の始まり何ですね。

 

そゆこと。

 

以上。