どうも、久しぶりの「僕は○○がだーい好き」シリーズです。
皆さんは獅子志司さんの『絶え間なく藍色』という曲をご存じでしょうか?
これこれ。
僕がこの曲に出会ったのが去年の10月頃。
友人に勧められて聞いたのですが、衝撃でしたね。
まず特筆すべきは歌詞の虚無感。
これは今の世……というより、平和な時代に必ず存在する「恵まれなかった者」や「報われなかった者」、我々から見ればレジスタンスのような者の嘆き、最後の抵抗を鼓舞するような逆転した向上心を感じます。
しかし、気持ちが沈んでいくわけではなくむしろ高揚感すら出てくるところが面白い。
僕はthe pillowsというバンドが大好きです。そのバンドの楽曲は「困難な壁は恐れずぶっ壊せ」みたいな曲がよくあるのですが、この曲も系統は違えど向いている方向は一緒なんだと思います。
「僕らが生まれる前から出来上がっていた時代で、案外大したことないやつらが幅を利かせていて、それに虐げられる人がいる。そうやってもがいて自己嫌悪に至るくらいならくだらない理想でも恐れず向かって行け。」
って感じのメッセージと読み取りました。僕はね。
それと歌詞の韻の踏み方が上手すぎる。
類のない有頂天へと
突いて上がれ少年Aよ
稀代の未来を掲げるくらいの
とか、
酸いも甘いも中の下で
満足なんて宙の上で
次の次も報われはしないの?
とかね。
聞いてても口ずさんでも最高。
それと、MVを一回見てほしいんですけど、雰囲気が歌詞にマッチしていて非常に退廃的。
煌びやかな街の一角でC4爆弾を組み立てているなんて、そのキャラクターの生い立ちを想像させますね。
時々この曲を聞きながら夜の街を眺めたりしていますが、なかなかいい気分になります。
というのも、このMVの映像が網膜に焼き付いているせいでまるで自身がこの曲の主人公であるかのように錯覚して遊んでいるのです。
めちゃくちゃ楽しいのでオススメです。
また、オリジナルは初音ミク……ボカロ曲として発表されたものですが、その後獅子志司さん自らがカバーしたものを発表しています。
声質が今風というか、若々しさのある声色だとこの曲の世界観がより鮮明なものになりますね。
学校や仕事で疲れた人、この曲を聞きながら夜景を眺めてください。
新たな世界が広がる可能性を握るのは僕たちなのです。
以上。