※これは去年書いた記事です。
様々な事件が相次いて起こりますね。
殺人事件やら不祥事やら……聞いていて頭が痛くなります。
その中でも警察官の不祥事について「そういう人がどうして警察官になったのだろう」と問いかける意見を見かけたのでここで取り上げたいと思います。
警察官は重大な責任が伴うお仕事ですよね。
まぁ、警察に限らず全ての仕事には程度の差はあれど責任は伴うわけなのですが。
その中でも「犯罪者の取り締まり」を始めとする特殊な業務をこなす職種なので一般人の僕たちからすればしっかりとした、真面目な人に勤めてもらいたいわけです。
皆さん思い返してみてください。
これまでの人生の中で「しっかりとした、真面目な人」はどのくらいいましたか?
ルールは決して破らず、悪は断じて許さない。もっと具体的に言うならば、クラスメイトがいじめにあっていてそれを助けた人、車を運転する際に法廷規則を必ず守る人などでしょうか。
恐らく何人か思い当たる人がいると思います。
では、あなたは「しっかりとした、真面目な人」ですか?
少なくとも犯罪は犯したことがないとは思いますが、他人に意地悪をしたり「まぁ、これはセーフでしょ」と定められたルールを破ったことはありませんか?
あるでしょう?
僕はあります。
というか、ほとんどの人はあるんじゃないでしょうか。
話は変わりますが、他人の悪口を言わない人ってめちゃくちゃいい人に見えません?
いい人だと思ったのならその時点であなたはこちら側の人間です。
なぜなら「悪口を言ってはいけない」っていうのは当たり前のことだから。
というのも、「あの人は絶対に人の悪口を言わない」ってことが一つのマイノリティとなっている時点で少なからず他人の悪口を言う人がマジョリティとなっているんですよ。そういった項目を集めてベン図を作ったならば、聖人君主のような人間なんてほんの一握りとなるでしょう。だって労基法すら守れてない企業なんてごまんとありますから。
で、話を戻します。
毎年の採用において、警察官に選ばれるのは聖人君主のような人間だけですか?
決してそうじゃないと思います。だって人数が圧倒的に足りないから。
残りの枠には僕たちのような少しほつれのある人間が収まるわけです。
結果的に起こる不祥事はその中の数人のほつれが何かの拍子に大きな裂け目となっただけなんですよ。
なにが言いたいかというと、僕たちも条件さえそろってしまえば不祥事を起こす側に回ってしまうってことです。
最近、「さっきのろのろ走る車煽ってきたわwwww」と発言していたおっさんがエアガンを発砲しながら煽り運転をする人のニュースを見て「アホちゃうか、なんでこんなことするんやろ。少し考えたらわかるやん」と言っていたのを聞いて、今回の結論に至りました。
結果的に僕たちは逮捕されていないだけで、程度は違えど皆悪人なんです。
「どうしてそういう人が警察になったんだろう」とは、なんて当事者意識に欠けた発言でしょうか。
あなたも下手すれば糾弾される側になりうるんですよ。
……と、荒い文章をつづりましたが、僕は決して不祥事を起こした人物をかばっているわけではありません。
みんな少なからず悪いと部分はあることを前提として、「どうしてその人に裂け目ができたのか」ということばかりを考えるのではなく、少しでも自分や周りの人のほつれを取り除く努力をしたほうが建設的ではないでしょうか。
犯罪者と自分の間に明確な線引きをする人がいますが、それでは学ぶことが少なすぎると思います。
自分も周りの人もそれになりうることを認識し、少しでも社会がよくなるように努めましょう。
……蛇足になりますが、不祥事を起こした芸能人に執拗に攻撃的な発言をする人がいますよね。
僕からすれば犯罪者がより悪い犯罪者を殴っているようにしか見えません。
「悪いことをすれば糾弾される」というシステムはいいのですが、いかんせん度が過ぎている人が目立ちます
twitterとか見るとそれが顕著に表れていますね。
その悪者を殴りつける行為は悪ではないのですか?
どうしてそのように攻撃をするのですか?
「ついカッとなってやった」ですか?
悪者を裁く法もシステムもできているのに、個人的な感情から人に危害を加えることはまさに殺人犯の姿と重なります。
所詮、正義なんて悪人の武器でしかないのです。
その環境に慣れてタガが外れてしまう前にやめましょう。
以上。